【レースレポート】IRONMAN Cairns 2019

ケアンズロスの佐野です・・・。
アイアンマンレースに出てみたいと思ったのがきっかけで、
ちょうど1年前にチームに入りトライアスロンを始め、
ついに2019年6月9日、IRONMAN Cairn 2019に出場し完走しました。

大会当日の様子。

観るたびに記憶が蘇り、つい見入ってしまいます。

初めて出てみて、とても心に残る経験となったので、
知らない人にはIRONMANレースに興味を持ってもらい、
これから挑戦する人の役に少しでも立てればと思います。

目次

エントリー

まずは大会選び!
世界各地でアイアンマンレース自体は開催されていますが、
ケアンズを選んだ理由としては、
・どうせ出るなら規模の大きな大会がいい
・日本から近めで時差なし
・レースインパラダイス

実際に出てみてケアンズ最高でした。
日本人向けの説明や日本人の現地スタッフがいたりで困ることはなく、
Asia-Pacific Championshipというくらいで、
レース数日前から街全体がレースの雰囲気一色で、
とても盛り上がっていました。もちろんコースはパラダイス。

早速エントリー!実は1年前からできて、申し込む時期によってエントリーフィーは変わり、早いほど安いです!

(後に引き返せない)

エントリーと一緒に航空券&ホテルも取りました。
どうせ取らないといけないので、安くて選択肢が多い早いうちに取るのがおすすめです。

●航空券
直行便でケアンズに行くにはジェットスターのみで、
レースが日曜日なので、
「木夜出発-金朝到着」、「翌週火昼出発-火夜到着」
の日程で取る人が多いと思います。
預入荷物の重量は30kgくらいはあった方がいいと思います。
(私は重量オーバーで追加で1万5千円かかってしまいました・・・。)

●ホテル
アスリートチェックインや説明会、トランジションの準備などで、よく会場に行くので、
徒歩五分圏内くらいの会場近くがおすすめです。
私はエアビ―にしました。

●VISAの申請(ETAS)
オーストラリアの場合はETASの申請が必要です。
私もチームメイトに教えてもらうまでは知りませんでした。

エントリー+航空券+ホテルで20~25万くらいだったと思います。

練習

12月にエントリーして、1月から練習開始しました。
去年の9月にレース出てから全く練習してなかったので、
ジョグ3kmから始めました。

とりあえず、完走を目標に、徐々に距離を延ばす感じでレース計画を立てました。

3月:ハーフマラソン
4月:彩湖デュアスロン
GW:春合宿
5月2週目:真鶴OWS
5月3週目:横浜ショート
5月4週目:長良川ミドル
6月2週目:ケアンズ

週5日くらい、平日は仕事に影響されないように出社前に練習してました。
ロングに向けた練習となるとそれなりに時間が必要で、それも3種目分なのでなかなか大変でした。

●スイム
レースの距離の割合低いので、優先度下げがちでした。
あんまりメニュー組めず、一回2000m~3000m泳ぐただ距離を積む練習ばかりやってました。。

●バイク
平日にローラー台1時間くらい、日曜に大井ふ頭40~80km漕いでました。
4月くらいからは漕いだ後走るようにするブリック練を取り入れました。

(今思うと褒めてあげたい練習①)

●ラン
800mインターバルと10km~15km長めのジョグをやりました。

(今思うと褒めてあげたい練習②)

●ウエイト
週1・2回、けが予防でウエイトと体幹も取り入れました。

出国~レース前日

●6日(木)
いよいよ出発、機材系でロング用に準備したことは特にないです。
ボトルゲージをサドルの後ろに付けたくらいです。


(荷造り前にGIANTストアでチェックしてもらいました。)

シーコンは買うととても高いし、使う機会もそんなにないと思うので、
私はアスロニアでレンタルしました。(1週間で8000円くらい)
タイヤの空気は飛行機の気圧の関係で少し抜きます。


(ケアンズ行きの列。みんなバイクケース持ってて、ガーミンつけた色黒おじさんばかり。)

●7日(金)

AM5:00 ケアンズ着

オーストラリアの季節は冬だけどぜんぜん寒くない!1日半袖でも過ごせます。
タクシーで宿まで向かい、近くの6:00からやっているカフェで朝食をとりました。

(宿からの景色)

AM9:00 ぶらぶら
バイク組み立ててケアンズの街をぶらぶら。

エキスポ内のマーチェンダイス。いろいろ欲しくなる。

AM11:00 アスリートチェックイン
ここでレースキットをもらいます。

PM3:00 説明会
日本人向けに説明会が開かれます。

PM6:30 パスタパーティ
無限にペンネが食べられます。

PM8:00 ギアバックの準備
T1、T2に置くギアバックの準備をします。

●8日(土)

9:00 バイクトランスファー
バイクを預けるとT1のパームコーブに運んでくれます。

11:00 T1へギアバックチェックイン
シャトルバスでT1へ移動し、ギアバックをチェックインします。
日本人向けのトランジットツアーもあり、スイムアップからT1への動きの確認などしてくれます。

前日のパームコーブ・・・。

(泳ぐの楽しそう)

14:00 T2へギアバックチェックイン

※シャトルバス、バイクトランスファーは
サイトか現地のインフォメーションセンターで予約が必要です!

20:00 就寝
明日は3:00起きなので、タトゥー張って、IDチップを足首に巻いて早めに就寝。

(憧れのMマーク)


(チームメイトが立ててくれた応援スレッド、ありがとうございました!)

レース当日

遂にレース当日、4:30発のシャトルバスでパームコーブへ向かう。
これから226km移動するなんて想像つかない。

(まだ辺りは真っ暗)

5:30頃に着き、バイクにヘルメットやボトルをセットする。
スイムのスタートが8:00なので結構待つ。

スイム

岸と平行に泳いで戻ってくる3.8km。
(ログ上途中で止まっていますが、ちゃんと3.8km泳ぎました笑)

スタート1時間前くらいに試泳してみる。肌寒かったが海に入ってしまえば寒くない。
前日の下見で荒れまくりの海をみてビビりまくりだったけど、少し穏やかになっていて安心。
70.3、プロのスタートを観てコースを把握。

いよいよ我々のスタート、思っていたよりも緊張しない。
3人ずつ、10秒おきくらいにスタートするためバトルは全くない。
泳いでみるとやはり波がすごく洗濯機の中を泳いでいるよう。
ヘッドアップしても波の壁でブイなんてほとんど見えない。
とりあえず周りに人がいることでコースがあっていることを確認する。
息継ぎをするにしても波のタイミング読まないと口に海水が注がれる。

長すぎて時間間隔が全く分からないが、なんだかんだ折り返し。
復路は潮の流れに乗って泳げるから楽と聞いていたが実感できず。
右側でしか息継ぎできないため、波が来る側で息継ぎすることになり何回も水飲んでしまったし、
太陽も眩しく、むしろ復路のほうが辛かった・・・。

スイムアップしT1へ。

バイク

パームコーブからポートダグラスまでを二往復してケアンズへ戻る180km。

景色が最高で気持ちよく、大井ふ頭20周回と比べ物にならないくらい楽しい。
100kmまではあっという間だったものの、思っていたよりアップダウンあり、
2回目の復路は登り+向かい風でかなりきつく、そこですでに脚を使い切ってしまう。
往復が終わってからのケアンズまでの30kmは全く漕げず・・・。

ジェルで補給はしていたが、
最後のほうはもう見るだけで気持ち悪くなるくらい体が受け付けなくなってしまった。
バイク中はもっと固形物食べてよかったかも。

街に着くとたくさんの人が向かい入れてくれる。ただいまケアンズ。
T2に入るとボランティアの方がバイクを受け取ってくれる。
そのままテントへ。これからフルマラソンなんて・・・走れる気がしない。

ラン

1周10.5kmを4周。

キロ6.5分ペースでいけば13時間切れる!
沿道やレストランに人がたくさんいてめっちゃ応援してくれる雰囲気が楽しい!
そのおかげもあり思ったよりも脚は動くが、
エイドのコーラとスイカがおいしすぎて食べ過ぎてしまい、
エイドの度にお腹が苦しくて走れなくなる。

感覚的に1周がめちゃくちゃ長く感じる・・・。
序盤は順調にペースを守れたが15kmを過ぎたあたりから
急に自分の意思に反して脚が動かなくなり歩かざるを得なくなる。
だんだん痛みも出てきて、感じないように無になろうとするも、やっぱりだめで
それからずっと歩いてはちょぼちょぼ走りしての繰り返しで、
ペースが一気にキロ8~10分にまで落ちてしまう。

辺りは暗くなりレストランも閉まり沿道も人が少なくなる。
いつのまにか13時間切りはあきらめ、
このまま歩いても制限時間内には間に合うし完走できればいいやって思ったりもしたが、
14時間はきりたいと思い、ラスト3kmは意地で走ったらキロ5分台で走れて、
痛みはきのせいだったのかもしれない笑。

なんとかラスト全力出し切ってついにレッドカーペットへ脚を踏み入れる。
モニターに自分が映る。自分以上に喜んでハイタッチしてくれる観客。

そしてついに初アイアンマン完走。
MCからの「You’re IRONMAN!」の言葉とともにハグ。
完走賞のメダルとタオルが嬉しい。ミネストローネが体に染みる。

リザルト(43人中37位というザコっぷり)

レース翌日~帰国

翌日、バイクやギアバックを取りに街を歩くと、
昨夜の「keep going」、「well done」、「great job」の声が聞こえてきそうだが、
びっくりするくらい静かで昨日の盛り上がりが嘘のようで寂しい。
めちゃくちゃきつかったはずなのにもう出たい
バイクやウェットスーツを洗って、あらかた荷造りする。

ぼぉーっと過ごして帰国。

終わってみて

アイアンマン出てみてトライアスロンがより好きになり、また絶対出たいです。
とりあえず大きなけがやメカトラブルなく、完走できてほっとしたのと同時に
まだまだやれたなと悔しさもあり、
次は完走ではなくちゃんとタイムを狙ってレースとして参加したい。
フォームなどから見直してまた1から練習していきたいと思います。

ケアンズのこともめちゃくちゃ好きになりました。
街の人の雰囲気やボランティアの方がとても素晴らしくとても感謝。
ぜひとも日本でのアイアンマンレースを復活させてこの盛り上がり提供したい!

出ると決めてから、ただ練習すればいいだけでなく、
継続的な練習時間の確保やお金が必要で、
そのためには仕事や体調管理などもちゃんとやることが必要で、
人生総力戦で大変だけど、その分得られるもの大きいと思います!
チームメイト中心に多くの応援をしていただきとても励みになりました。
これからは応援する側に回りたいと思います!

泊めてくれたCasimahさん。

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