こんにちは、Iron WillのWeb担当、氏野です!
前回、こんなコラムを書いてました。
【コラム】初心者トライアスリートにおススメしたい、インドアバイクトレーニング!
そこで今回は(自分含め)中級者向けのZwiftワークアウトを紹介していきたいと思います。
対象はショートの40kmで1時間10分切りを目指す方、もしくはミドルの90kmで2時間50分切りを目指す方、そしてロングをしっかり完走したい方向けです。
ちなみに筆者は2017年11月のプーケット70.3で2時間52分、2018年9月の九十九里ミドルで2時間32分(両方Garmin様測定)でしたので、その間に行ったトレーニングを参考に書いてます。
復習:なぜバイクを鍛える必要があるのか?
前回のコラムでは、横トラのリザルトを参考にバイクの重要性を書かせていただきました。
今回はミドルレースにおいてどれほどインパクトがあるのか考えてみたいと思います。
ミドルの場合、一部レースを除きバイクの距離は90kmです。
初心者の場合は3時間15分目標、今回の中級者の場合は2時間50分と定めました。
平均時速に均すと、それぞれ
初心者=27.7km/h
中級者=31.8km/h
となります。
時速にして4km/h差で25分の差がつくわけです。
スイムのタイムがほぼ同じだった場合、この25分をラン21kmで巻き返さなければなりません。
ということは、1kmあたり1分以上速く走らなければならず、よほどランに自信がある人を除いては、かなり絶望的な状況と言えるでしょう…
どれほど実力差があっても、スイムだけで25分差はちょっと現実的ではないですし。。
アイアンマンなどロングレースの場合、DNFになってしまう人の半分はバイクでのタイム関門がクリアできなかったケースです。
だいたいのアイアンマンレースは夜中24時が最終制限時間なのに対して、バイクフィニッシュ時の制限時間が17時前後に定められており、バイクさえクリアすればランは7時間以内に42kmとかなり余裕がある(?)時間設定になっています。
逆にスイムで苦戦(2時間以上)、バイクで苦戦(8時間前後)となると、完走への道のりはかなり険しくなってしまうでしょう。
バイクのタイムが全体のタイムに及ぼす影響が非常に大きいことはわかっていただけたでしょうか?
それほどバイクはトライアスロンにおいて重要な種目になります。
しかし先ほどの初心者と中級者の差、つまり「平均時速4km/hの差」は、そう簡単に埋まるものではありません。
中谷氏のブログ、「【コラム】この冬、トライアスリートが取り組むべきタスクリスト(バイク編)」も併せて読んでみてください。
特に「機材のアップグレード」は実践すれば平均時速2km/h前後上がると思いますので、この記事では詳細省きます。
というわけで残り2km/hを上げていくためのトレーニングメニューを紹介していきます。
あ、ちゃんとFTPテストはやっておきましょう。笑
中級者向け:Zwiftワークアウトメニュー
1.4wk FTP Booster
1回のワークアウトが1時間前後、負荷もそこそこに設定されており、かついろんなメニューがあるので飽きないです。
(ただし「Endurance」はやらなくていいと思います。)
時間がある週末などは、このワークアウトを2つ連続とかでやってました。
毎日1時間は難しいと思うので、平日で2つ消化、週末で1~2つ消化、という感じで徐々にやっていけば十分。
週を追うごとに負荷も高くなっていきますが、しっかりプログラムとして鍛えられている気もしますし、優秀なメニューばかりです。
というか、これやるだけでほぼ十分です。笑
1周したらFTPテストして、また繰り返して…とやっていけば、中級者どころか上級者レベルの実力も付くと思います。
2.SST(Med)
せっかくなのでいくつかご紹介。
次はSST(Med)です。
以前ご紹介したSST(Short)の少し本数増えたバージョン。
Shortに比べて若干負荷が緩くなってますので、前半3本は余裕を持ってこなせるハズ。
途中に休憩を挟みますが、1分間の110%FTPが入ります。ここをしっかりやると後半キツいです。
時間も少し長めですが、ぜひやりたいメニュー。
実際の負荷の掛け方もレースと近いので、レース前にも有効かと思います。
筆者は時間があるときにSST(Long)も何度かやってみましたが、飽きるのでやめた方が無難。笑
確かに効果はありますが…
3.3×15min Crisscross
パワトレやってる人はパッと見ただけで鬱モードになれる、素敵な鬼メニュー。
Zwifterの間では有名…らしい。
12wk Winter plan(advanced)のWeek11 Day4にひっそりと格納されています。
そもそもこのワークプラン自体がかなりレベル高いんですが、その中でも一際目立つ存在です。
やってみればわかりますが、めっちゃキツいです。
これ余裕じゃん?って人は、FTPの設定見直すべきか、もはや上級者レベルか、変態のどれかです。
ラストの5分FTP105%×2本は相当根性が必要なので、根性無しの筆者はラストだけ取り去ったオリジナルメニューを作ってやってました。笑
「2×20min Crisscross」という別メニューの存在も確認されている模様。(Week10 Day2)
4.Vo2max
L2とL5のみで構成される、男らしい(?)シンプルなメニューです。
筆者は愛用してます。
「L2とかL5ってなんだよ?」と言う方は下記ご参照ください(サボり)
参考:【パワトレ】パワートレーニング用語集【試験に出るかもよ?!】
GCNのPower climbs内、ラストにひっそりと格納されています。
GCNとはGlobal Cycling Networkの略で、自転車に関する機材の知識やトレーニングの情報発信をしている団体っぽい。(間違ってたらすいません)
ただ単に3分FTP110%前後を7本というだけなのですが、4セット目あたりから3分のうち残り1分が永遠に感じます。
モチベーション上がらない日や思ったより疲労が蓄積している日には3~5セットで切り上げられるので、使い勝手は良いかと思います。
GCNには色んなメニューが格納されているのですが、どれもわりかしキツそうです。
が、他のメニューで代替できそうなものも多いので、わざわざ全部取り組む必要はなさそうな感じはします。
まとめ
1.4wk FTP Booster
2.SST(Med)
によりSST~FTPの領域でしっかり持久力を鍛えつつ、
3.3×15min Crisscross
4.Vo2max
でVo2maxの領域を取り入れることで最大パワーを引き上げ、結果的にFTPの向上を目論む狙いです。
まずは
1.4wk FTP Booster
にしっかり取り組み、週末に時間があれば
2.SST(Med)
だんだん高負荷に慣れてきたら、平日は
1.4wk FTP Booster
に取り組みつつ、週末は
3.3×15min Crisscross
もしくは
4.Vo2max
が良いのではないかな、と思います。
まだまだ自分も中級者レベルで研究中なので、「これもいいよ!」など様々な忌憚なき意見をお待ちしております。
ともにバイク強くなりましょう!
ちなみに
「これ失敗だったな」と思うメニューも一部ご紹介…決して否定してるわけではないのですが。笑
1.TT Tune-Up
一つ一つのメニューはとても良いんですが、そもそも毎日or2日に1回は乗ることが前提。
毎日勝手にメニューが消化(?)されていってしまい、巻き戻すこともできないため、全メニューを消化することはほぼ不可能です…
メニュー自体はバリエーション豊富ですし、特に「Power Intervals」というメニューは簡単に地獄の門を開けて魅力的ですが、全体的な柔軟性の低さが問題です。
良さそうなメニューがあればオリジナルでカスタマイズして作ってしまった方が良いでしょう。
2.THE.MEGA.
「よっしゃ今日はインドアでロングライドやるぞー!」
と気合だけでスタートすると、開始30分で絶対に後悔するメニュー。
お腹空いたときに家系ラーメンの濃いめ多めを頼んでしまい、食べ始めて後半戦で後悔する感覚と似ています。
ってわかるかい。
これやるんだったら上記のメニューを2連続とかやった方が効率良い気がします…
3.LONG day
上記「THE.MEGA.」と同じ理由であまりおススメではないメニュー。
これ系やるんだったら外へロングライド行った方が楽しいので精神衛生上も良いです。
というかそもそもローラーは汗をめっちゃかくので、1時間でボトル1本なくなります。
2時間やってるとバイクの下は汗でビショビショになるので、やる気が起きません。笑
以上!
次回はローラー練をやる際の装備品などについて詳しく書いてみます。(先に書け)
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