Web担当のウジノです!
このたび、IRONMAN 70.3 World Championship 2019 in NICEに参戦してきましたので、少し長いですがレポートを書きます。
取り急ぎのご報告ですが、無事に完走しました!
コースキツすぎ&外国勢速すぎで心折れましたが、最高の雰囲気で楽しめました!応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!! pic.twitter.com/y7yKVvJy26
— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 8, 2019
とりあえず、一言。
次元が違った。笑
目次
スロットGET!
僕は今回の70.3スロットは、昨年10月末に開催されるはずだったサイパンで取りました。
「はずだった」というのも、レースの2日ほど前に超巨大台風が直撃、空港やホテルが半壊し、レースどころではなかったため、異例の中止となったのでした。。。
(なんてこった…)
で、このときのスロットが30あったんですが、なんと後日抽選という運びになり、その流れでGETしたのでした。
そうです、完全に運です。笑
スロット抽選きた。ワロタw pic.twitter.com/YBwYZ7TyX5
— Shota Ujino (@ShotaUjino) November 20, 2018
ま、運でもなんでもスロット取ったもん勝ちっしょ!!
ということで即座にエントリーを済ませたのでした。
ちなみに一緒に行ったチームメイトの服部さんは、ちゃんと韓国の大会でスロットをGETしておりました。
その際のレポートはこちら→【レースレポート】IRONMAN Goseong 70.3(韓国)参戦記
レース3日前 ニース入り~エキスポ~カーボパーティー
羽田空港からニースへ
知り合いのNさんも同じく昨年のフィリピンでスロットを取っていたため、服部さんも一緒に3人で同じ飛行機で行くことに。
今回は羽田~フランクフルト~ニース便を取りました。海外レースでのバイク輸送問題は毎回書いてる気がするので、今回は省きます。
無事到着しました!
すんげー綺麗! pic.twitter.com/rLgnROJPxj— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 5, 2019
空港周辺でタクシーをチャーターして、ホテルへ。
今回泊まったホテルは「オテル・ド・スエード」
格安ではないですが、1人で泊まる分には十分なホテルでした。
ただ朝食は高かったので、プランでつけたりはしませんでした。
エキスポへ
ホテルにチェックイン後、早速エキスポへ!
大きな大会だと何日も前から来ている人がたくさんいるので、早めにエキスポへ行かないとサイズによっては品切れが起こると聞きます。
さすがWorld Championship、エキスポの規模もかなりのものでした。
(メインスポンサーその1 ROKA)
ROKAのスイムスキンを初購入。
(メインスポンサーその2 HOKA)
On愛用者なのでスルー。
(メインスポンサーその3 VENTUM)
本大会仕様にペインティング。ロードバイクもありました。
カーボパーティー
エキスポから戻り、バイクを組み立てて軽く試走。
控えめに言って、最高 pic.twitter.com/bljUKyrXIR
— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 5, 2019
カーボパーティー会場はホテルやメイン会場から少し離れており、トロリーで移動することに。
今回は大会参加者だけで5700人(!)とのことで、めちゃめちゃデカい会場でした。
(広っ)
(こんな感じの料理とコーラなど食べ飲み放題)
(地元の方?のダンスイベントもありました)
他にも有名選手紹介など、盛りだくさんのパーティーでした。
ただし食べるのに夢中で、ほとんど聞いてなかった。笑
レース2日前 モナコへサイクリング
3人でモナコへ!
同行していたNさんがメカトラブルとのことで、地元のスペシャのショップへ立ち寄り、モナコへ行くことになりました。
参考ページ→ニース発!イタリア国境を自転車で越えよう!
その道中、なんとハビエル・ゴメスに遭遇。
恐る恐る声を掛けると、気さくに写真を撮ってくれました!
ハビエル・ゴメス、めちゃくちゃ良い人やった… pic.twitter.com/GRV16YqaVf
— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 6, 2019
有名選手が普通にいるのも世界大会ならでは。笑
一路、モナコを目指します。
モナコまではひたすら海岸線一本道なので、ほぼ迷うことなく行けます。
ただしアップダウンがそれなりにあるので、のんびりサイクリング♪って感じではなかったです。笑
途中のエズという街からの風景は、今までにバイクで訪れた中でベストスポットでした。
モナコ🇲🇨まで自転車🚴♂️
景色最高!ずっと走ってられそう〜そしてなぜか軽く落車したので、ラン走るの辛い。笑 pic.twitter.com/3QbGnN9kJ6
— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 6, 2019
地中海最高やな!ってなりました。
結局この日は65kmほど走ったのですが、暑さも相まって、意外と体力を消耗。。。
(わりと登っている)
帰ってきてすこーしだけ海で試泳。
エキスポで購入したROKAのスイムスキンを少し試してみましたが、動きやすくて良い感じでした。
レース前日
女子レース観戦
今大会は参加人数が非常に多いため、女子は土曜、男子は日曜の日程で組まれていました。
せっかくなので、女子プロのスタートを見に行くことに。
70.3WC 女子プロスタート!
はえー pic.twitter.com/qncdluLUEH— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 7, 2019
まぁわかってたことなんですが、速すぎ。笑
ルーシー・チャールズが一番手で上がってきましたが、ダントツでした。
てかルーシーのファンが多いのか(若くてキレイだから?)、上がってきたときに「ルーシー!」って叫んでる人が割といました。
それでもいつもよりタイムが遅めだったので、海はちょっとタフめなコンディションなのかな?と推察。。。
女子プロがバイクに移ったぐらいで会場を離れ、朝食を食べながらアプリでレース観戦。
結果はダニエラ・リフが圧勝でしたが、ルーシー・チャールズがドラフティングでペナルティ取られなければ(なぜペナルティ取られたのかは謎)、面白い展開になってたかもですね。
そしてバイクが強いリフのバイクラップが2時間33分というのが今回のコースのハードさを物語っていました。笑
レース準備
バイクチェックイン、およびバイク/ランギアバッグの預託を済ませます。
このあたりは他の大会とほとんど変わりません。
ニースのバイクコース、このプロファイルならTTではなくロードで行こうと思ってるんやけど、DHバーを付けていくか否か未だに迷う。
軽量化を図って潔く付けていかないか、重さを犠牲に30〜40kmある平地のエアロを取りに行くか…まぁ自分のレベルやと重さって言っても知れてるけどw pic.twitter.com/sXbplQZ9j3— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 2, 2019
今回はバイクの機材選びに本当に迷いました。
コースが非常に特殊で、簡単に言えば「10kmフラット→35km登り→35km下り→10kmフラット」というコース設計。
35kmの登りで約1300mUPなので、重いTTバイクでは不利だろうと判断し、ロードバイクに切り替え。
DHバーはつけていかない予定でいましたが、そこまで重くならないこと、平地でもエアロを求めた結果、つけていくことに。
登りでエイドが頻繁にあるので、ドリンクボトルは1本だけにしました。
バイクチェックイン!
最後ギリギリまで迷ったけど、DHバー付けていくことにしました! pic.twitter.com/eo1Yin0ie8— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 7, 2019
チェックイン後に、またも男子プロと遭遇。
バイクチェックイン後にたまたますれ違ったクリスティアン・ブルメンフェルト選手と!
服部氏のテンションは最高潮でしたw pic.twitter.com/08VjpojTWS— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 7, 2019
有名選手が(略
夜は共通の知り合いを通じて知り合ったKONA出場者の方(Oさん)と、そのご家族とで食事。
トレーニング談議に花を咲かせましたが、5時間ローラーとか…自分には無理。笑
レース
やっとレースレポです。
朝食は前日に買ったチョコクロワッサン2個とバナナ1本、飲むヨーグルト的なサムシングを腹にぶち込んで終わり。
7時にトランジションエリアが閉まるのですが、エイジごとのウェーブスタートで自分のエイジは7時57分スタートだったので、めっちゃ暇でした。。。
チームメンバーの服部氏と、昨夜食事をしたOさんは二人とも25-29エイジだったので、自分よりさらに30分以上スタートが遅く、暇そうでした。笑
ニースは寒暖差が激しく、時間が経つにつれ暑くなりそうだったので、スタートが1時間変わるとレースタイムにもかなり影響しそうな感じでした。
スイム
三角形に1周で1,900mのシンプルなコース設計です。
ただし前々日の試泳の段階で波のうねりが強く、潮の流れもあることを確認していましたので、タイムは出にくいと予想。
水温が25~26℃とのことでウェットスーツの着用が禁止になったので、エキスポで購入したスイムスキンをさっそく初投入。
今回の目標タイムは35分でしたが、結果全然無理でした。笑
(だんだん遅くなってる…)
まずパックに入ろうと思っても、ドラフティングでついていけない…
「取り残される→次の集団が来る→ついていこうと頑張るも離される→取り残される」の繰り返しで、何度も悔しさを味わいました…というか、すでに諦めてました。。。
自分より1つ後ろのウェーブスタートだったはずの60ぐらいのエイジのトップに、500mぐらいのところで追い抜かれたのは結構ショックでした。笑
そんなこんなで泳ぎ続けスイムアップ。
意外と足を使ってしまっていたのか、海岸へ上がる際に左裏モモが吊りました。笑
これでバイクいけるのか?と不安を抱えたまま、トランジットへ。
スイム
0:40:53(2:09/100m)
T1
0:05:22
バイク
トランジットエリアの自分のエイジのところは、ほとんどバイクなし。笑
毎回ヘコみますが、海外レースならいつものこと。
頑張って少しでも追いつくぞー!と意気揚々とスタート!
さて話題のバイクコースですが、ドSな感じがビンビン伝わってくる設計です。
「どうだキツいコースだろう!HAHAHA!」とか言いながら作っていたに違いない(妄想)
コース図を見ただけだと「うっ…」となるんですが、よく考えたら今年8月の長野合宿では5km/400mUPも登ってるし、浜松の秋葉山で8km/800mUPも経験済み(ただし去年)なので、意外と普通に登れちゃうんじゃね?とか思ってました。
まぁ今回は実質35km/1300mUPなわけですが。
(もっとポジション改める必要があった…)
はじめ10kmは平坦なので、TTバイクにガンガン抜かれます。
後ろから見てると海外選手はめちゃくちゃペダリング綺麗で、惚れ惚れします。
ちゃーんと体幹を使って、体重をペダルに真っすぐ降ろして乗せられていることがはっきりとわかります。
登りに入ると、逆に重そうなTTバイクの選手たちをどんどん抜きます。
同じエイジの選手も10人以上は抜いたと思います、軽量化が功を奏したか!?
この時ばかりは「アップダウンの多いコースだと海外でも戦えるかもしれない…!」なんて淡い妄想を抱いてました。すいません。
(10km毎ラップ。前半出し過ぎ…)
フランス語なので文章は読めないんですが、27kmを過ぎると「6km 7%」とか書いてある標識が出てきて、「あぁたぶん36km地点まであと6kmで平均勾配が7%ってことなんだな…」とわかります。笑
頑張って回して、登り切ります。
(景色は最高)
登り切ると、今度はまもなく下りに入ります。
ダウンヒル=ヒルクライムのご褒美、と考える人も少なくないと思いますが、今回ばかりは違いました。。。
海外勢、ダウンヒル速すぎ。笑
思わず「え、マジで…」と言ってしまうほど。
こっちのサイコンも50km/h近く示してるのに、後ろから「Right!(右へ寄れって意味だと思う)」という声が聞こえたと思ったら、一瞬にして数人に抜かれます。
明らかに先の見えないカーブ、しかもガードレールもなくミスれば崖へ転落…という状況下で、よくそんなに攻めれるなと感心してしまいました。リアル御堂筋くん。
てか実際に救急車何台も来てたし…
とんでもないスピードで抜かれながら、世界との壁を肌で感じました。
確実に登りで抜いた以上に抜かれました。笑
ちなみに30分ほど遅れてスタートしたはずの25-29エイジのトップグループにも、このときに抜かれました…どんだけ~~
そんなこんなで下り切り、10kmちょい走って90kmの旅は終了。
3時間切りは厳しい…
(ヘボヘボ)
バイク
3:08:15(Ave 29.32km/h)
T2
0:04:48
ラン
バイク終了間際で少し腹痛があったので、T2でトイレへ。
…が、便座が汚すぎて大きい方は断念、小さい方のみさっさと済ませ、ランコースへ!
(ランコース)
ランコースは至ってシンプル。海岸線を2往復、たったそれだけです。
往路が若干登り+向かい風、復路が若干下り+追い風、コース上に日陰はほぼ無し。
予報ではランの時間帯は雨が降ると予定だったのですが、快晴で思った以上に暑くなりました。
(1km毎ラップ)
バイクによる足の消耗、暑さなどありましたが、さすがはワールドチャンピオンシップ、観客の応援もものすごくて、どれほどキツくても走らなければならない、という気持ちにさせてくれます。笑
決して速くないながらもランはわりかしいつも安定しているのですが、周囲の速いこと速いこと。笑
ちょっとついていこうとしばらく頑張ってみてから時計を見ると、4分20秒ペースを軽く切ってます。そんなペースでは持たないと判断し、緩めてしまう自分が悔しい…
やはりみんなキロ4分ぐらいで走れるんだろうなぁと思いながら、自分は自分のペースを守ることに。
4分50秒ぐらいなら維持できそうと判断し、淡々とペースを刻みます。
(普通に暑かった)
1周終わる直前ぐらいに、観客が両サイドに広がりめちゃくちゃ応援してくれるポイントがあるのですが、「GO!SHOTA!」とか「JAPAN!」とか言ってくれます。これは本当に嬉しい。
「またこの場所(チャンピオンシップ、決してニースではない)に戻ってきたい!」と強く思いました。
(必死。笑)
そんなこんなでゴール!
今までのハーフで一番しんどかった…
ラン
1:42:45(Ave 4:53/km)
合計
5:42:01
エイジ 413位/453人中
順位の低さに絶望しました。笑
これが世界のレベルか…というか自分が遅すぎるのか、、、
レース終了後
とりあえず栄養補給!
ピザやコーラなどを運営側が用意してくれており、好きなだけガッツリ。
もう走り終えた日本人参加者の方々と、コースのキツさやレベルの高さを話しながら、まだ走っている仲間をトラッカーを見ながら応援。
またSNSでご報告。笑
取り急ぎのご報告ですが、無事に完走しました!
コースキツすぎ&外国勢速すぎで心折れましたが、最高の雰囲気で楽しめました!応援してくださった皆さん、本当にありがとうございました!! pic.twitter.com/y7yKVvJy26
— Shota Ujino (@ShotaUjino) September 8, 2019
バイクを受け取り、ホテルまで戻りシャワーを浴びた後は、家族へのお土産を買いに街へ出かけました。
ミドルの大会だと、半日は観光などに使えるのでちょうどいいです。笑
反省会
夜は服部氏とお酒を飲みながら反省会。
今までの自分たちでは到底世界レベルには追い付けないこと、これからどうしていけばよいのかなど、話し合いました。
結論:欧米人には勝てない。笑
…ぼちぼち頑張ろう。。。
まとめ
今回は初の世界大会ということで、本当に多くの学びがありました。
勝てたレース、うまくいったレースより、惨敗したレースの方が学びが多い。笑
1.バイク
絶対的なパワーが全然足りてません。まずFTPは300Wはないと話にならない感じ。
320Wあれば良い戦いができるかもしれません。PWR5倍超えてきますが(無理かも
引き続き鍛え続ける必要があります。
パワー一辺倒ではなく、海外勢はバイク技術も非常に高いです。
ペダリングはお手本のような綺麗さですし、下りでのバイクコントロールも圧倒的に上手いです。
これは実走あるのみ…という感じなのですが、日本の(特に自分の)練習環境だとなかなか難しいかもです。。。
月に1回ぐらいは実走したいところ。
一つ気付いたことですが、かなり独特なポジションにしている人も多いです。
恐らくですが、「こうがいい」と人に言われるがままにポジションを決めている人は少なく、各々が乗り続け自分の身体と対話を続ける中で、ベストなポジションを常に探り続けて今のポジションに辿り着いたのだと思います。
それほどまで突き詰めて考えられていない時点で、負けているのだと痛感しました。
2.ラン
「これぐらいのペースなら持つかな…」という、ある程度の保険をかけたような走りはしていません。ランスタートから、かなり飛ばしてます。
そりゃキロ4分前後でラストのランを走ってスロットを取ってきている選手も多いので、当たり前なのかもしれませんが、そんなスピードとキツさで最後まで持つの?と聞きたくなるようなスピードです。
てか同エイジの50位ぐらいまで、半分近くが3分40秒~50秒です。なんじゃそら(白目
ハーフ程度ならそんなやり方で押し通せるのかもしれません。逆に言えば、だからこそロングのランではアジア勢に分があるのかも。
ミドルのランは筋肉勝負だという人もいるぐらいなので、まずはスピードをつけて最高速度を上げつつ、LT以上のペースで押し通せるように頑張るしかない。。。
3.スイム
泳ぐ回数が全然足りてない。ゆえに距離も足りてません。
これは意識的に増やすのみです。
またオープンウォーターでの泳ぎが下手くそすぎます。
普段プールでの練習のときから、ヘッドアップを取り入れる、ピッチ泳法をやってみるなど、改善の余地はまだまだありそうです。
次のレースは10月3週目の上海70.3です。
来年のタウポで開催される世界選手権スロットを狙って行きたいと思います!
以上!