今回はバイクのコース、戦略を中心に。
コース概要
タウポ〜リポロアの片道45kmを2往復、90km×2Lapsのコース。
景色はひたすら農場と牛。
目標はAve30.0km/hの6:00。
タウポ湖からSH1号線を超えた8kmまでで100mほど登り、その後20kmほどまでダウンヒル。
下り切ってから折り返し地点までは若干の起伏はあるもののフラット基調。
後半は逆に75kmほどから200m弱登り、82kmからタウポ湖に向かって下る。
エイドステーション(AS)は往路2ヶ所、復路3ヶ所、合計9ヶ所、大体20kmずつ。
補給戦略
補給に関しては合計で約2500kcalを用意。
ボトルケージはダウンチューブ、シートチューブ、サドルに合計3つ用意しましたが、
曇って暑くならなかったこともあり、サドルのケージは未使用のまま終わりました。
念のために用意したのですが、嬉しい誤算で、ただの重りでした(笑)
- 650mlボトル×2本
- トップチューブバッグ
- PROFILE DESIGN製のトップチューブバッグ
- 3本目のボトル用にTacx製のサドルに取り付けるボトルケージマウント
- タイヤは転がりや耐パンク性能など総合的なバランスがとても良いと好評のCONTINENTAL GRAND PRIX 5000の25C
1本につき分包の粉飴を500kcal分を投入。さらにTOP SPEEDのウルトラミネラルタブレットを3粒投入。
これで1000kcalと、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、リンなどを補給できるドリンクの完成。
トップスピードにグレープフルーツの風味があるので、粉飴だけよりも飲みやすいと思います。
粉飴は大きなパッケージでも売っていますが、分包の方が量ったりせずに済むので楽です。ちょっと値段高くなるけど。
なお飲み終わったボトルはASで投げ捨てて、代わりに給水で受け取るボトルは大会ロゴ入りなのでお土産になります。
なので捨てること前提で海外通販Chain Reaction Cycleで1本160円の激安バイクボトルを買って臨みました。
特に可も不可もない普通の透明なCRCロゴ入りボトル、良い買い物でした。
セロトーレ エネ餅(クルミ味)×2
井村屋 スポーツようかん×2
味の素 アミノバイタル赤ジェル×2
日本新薬 winzoneエナジージェル×4(うち1つカフェイン入り)
上記の補給を、45kmごとにエネ餅orようかんを1つ、ジェルを2つ。90kmごとにボトル1本を消費する計画。
結果として、計画通りに補給したものの、後半空腹感を感じたので、もう少し固形を増やしても良かったかもしれません。
なお水分は1,500ml程度の給水でした。
天候対策
ウェアに関しては、とにかく露出面積を減らすことを意識していました。
①朝晩に風が直接肌にあたることで体が冷えるのを防ぐ。
②日中の直射日光、紫外線で体が疲労することを防ぐ。
なので襟付きのトライウェア、アームカバー、カーフガードと、肌が露出している部分はかなり減らせたと思います。
もちろん露出している顔、首の後ろ、膝周りはT1に用意されていた日焼け止めをしっかり塗りました。
また、トライウェア(上のジャージ)はスイム後のT1で着用。濡れてると体が冷えそうなので、乾いたウェアで対応。
湿度が高くないので、ランでの暑さに一旦バテたこと以外は成功した戦略だったと思います。
※腕のナンバリング、ふくらはぎのカテゴリーの表示は一切、日の目を浴びませんでした。
1st Lap
スイムが全体の上位13%に入っていたので、バイク前半は抜かれる一方だと覚悟。
タウポの街からしばらく登り坂なので、慌てずにシフトを軽くしてケイデンス増やしてペダリング。
8km地点が最高地点。ここで、今年のコース変更で距離調整のためか脇道のCentennial Drに入りましたが、ここが一番舗装が悪くガタガタ。
メインルートのBroadlands Rdは、過去の参加者のレポートを見聞きすると、アスファルトの粒子が粗く走りにくいとの情報。
しかし空気圧を6.5bar程度に落とし、新品のタイヤで臨んだので、個人的には大袈裟に気になる程度ではなかったです。
※もちろんオークランド都市部と比べたら舗装は悪いです。
ただ、3回パンクした日本人選手がいたり、白線上に車の脱線防止のピンがいくつも設置されていたりするので、
しっかりとラインは保って、リスクを抑えたライディングが求められるとは思いました。
前を走る選手がラインを変えた時は、だいたいそこが綺麗な舗装だったりします(笑)
折り返し地点でAve33km/hで1:23と順調な推移。
この辺りからはGIANT乗りのおっちゃん、CANYON乗りのおばちゃんらと間隔を保った緩い集団に。
特にCANYON Speedmaxのおばちゃんとは、2周目の登りまでほぼ同じペースで推移することなりました。良い目安。
1周目の最後のASは登り坂の途中73km地点。
登り始めてから1周目最後の補給食となるジェルを飲み、1本目のボトルの残りで流しこみ、AS前のDiscardでボトルを捨てる。
なお、この先まだまだ登り坂が続く区間ということもあり、バイクを重くしたくなかったので、ASでボトルは受け取らずにスルー。
バイクパートでは5km毎にラップをとっていたのですが、75~80kmの5kmは初めて10分を超える12’30。
この頃には弱い追い風が吹いていたので、緩やかな上りもスピードがあまり緩まず、余裕を持って登坂。
このダラダラ続く登り坂と、家畜の芳しい?臭いが、関東学生選手権のバイクコースを思い起こさせました。
登り切ってからはタウポ湖に向かって高速でコーナリングしつつダウンヒル。
特にタウポ湖に出る最後の下り坂は相当スピードでるので、TTバイク、リムブレーキの場合、しっかりブレーキかけないと怖そう。
1周目のラップタイムはAve32km/hの2:48。
予定より10分以上貯金を作れて一安心。
2nd Lap
盛り上がる街並みを抜けたところにある2周目最初の91km地点のASも登り始めなのでパス。ボトル1本体制のまま進みます。
ちなみにバイクでメンタルが一番きつかったのが2周目の往路。
「まだ半分しか経ってない」「行って帰ってきた道を、また行かなきゃならない」
ただ、最初の上りが終われば、しばらく下り坂だから…というのが心の支えでした。
ここまでずっと曇り空で紫外線疲労がなかったのは思わぬ天の恵み。
しかし2周目の往路中盤から陽射しが出て、少しずつ暑くなってきます。
それでも1周目よりはペースを落とし、バイクが終わって6時間以内ならOKの気持ちで展開。
1周目ならついていけそうなトレインにも、自重してついていかない、いや、ついていけない我慢の時間。
思えば周りはTTバイクが多数。エアロロードの時点で若干ビハインドなんだと落ち着かせます。
空腹感を少し感じるようになったのもこの頃です。ジェルを摂取しつつ、粉飴ボトルの消費スピードを早めました。
無心で漕いでましたが、今まで練習してきたこととか、ここにフォトグラファーが待機してるとか、結構考え事してたかも。
折り返してからは「あとはTaupoまで帰るだけ」と気が軽くなって、メンタル復活。
ここからバイクフィニッシュまでのASは3ヶ所。
1ヶ所目はスルーして、ここまで7ヶ所のASで一切何も受け取りませんでした。
152km地点にある2ヶ所目のASで、2本目の粉飴ボトルを消費しきって捨て、初めてASで水のボトルをキャッチ。
まずは軽く飲んで、次に首筋、ヘルメットの中、脚に水を掛け冷却。最後に中身を少しだけ残す程度に捨てる。
少し残したのは不測の事態や、次のエイドまで飲みたくなった時に飲めるように。
最後の163km地点のASも先程同様に水のボトルをキャッチ。
少し飲み、体に掛け、登り対策で中身を予備で少し残してほとんど捨てる。
そして最後まで使うことがなかった3つ目のボトルケージ。
最後のASでもう1本ボトルをキャッチして、お土産用にすれば良かった(考えがせこい)。
ちなみにマーチャンダイズストアでも大会記念ボトルが数種類売ってますが、
ASで配ってるボトルは売り物とは違うシンプルだけどロゴが入ってるデザインです!
残り20kmも切っているので、最後の登りは疲労を溜めないように、ケイデンス高めにして進む。
最後の下り坂からタウポ湖畔の道に入ると、すっかり晴れて気持ちいい湖と、熱い応援が目に入ってきた。
トラブルなく、トイレやASで立ち止まることもなかったので、人生で初めて180kmノンストップ走行。
降車ライン手前で足をついた時、なんとも言えない達成感がありました。
2周目は3時間を少しだけ割り、Ave30km/hをキープ。思ったより落ちずに済んだ。
景色に飽きるコースと言われがちですが、とても集中できる良いコースに感じました。
タイム:5:46:35
平均速度:31.2km/h
獲得標高:928m*
カロリー:2,469kcal*
平均心拍:155bpm*
*印=GARMIN計測
本当はパワーメーターあったほうが良いんだろうなぁ(心拍も見ないで勘で走ってるけど、大体あってる)
T2
トランジッションの入口で、ボランティアがバイクを回収してくださるので、ラックに掛ける必要はなし。
その後、スイムアップ同様にラン用のバッグをボランティアから手渡しで受け取り、更衣テントに移動。
ヘルメット、バイクシューズ、グローブを脱ぎ、
ランニングシューズ、サングラス、キャップを身に着け、
補給のジェルを1つ飲み、テント出口で日焼け止めを塗り直し、
トイレで小便を済ませ、給水してランスタート。
T1以来のトイレ、濃すぎず、良い感じだったのが幸い。暑かったら大変だっただろうな。
以後、ラン編に続く!
使用機材
今回のIMNZ挑戦に向けて、従来のレースから一新したのがバイク機材です。
元々は中古でアルミとカーボンのハイブリッドのAnchor RCS7に10年以上乗ってきたので、
いつかは自分でフルカーボンバイクを買いたいと思ってました。
昨夏から新機材を検討し、予算と用途から機械式アルテグラ組みのエアロロードを購入することに決定。
TTバイクにしようか本当に悩みましたが、普段からのバイク(峠も含むロングライドなど)も総合的に楽しみたくて…。
でもIRONMANの成績だけ考えるならTTバイクだなと思います。なかなか屋外で練習できる環境が身近にないですけど。
そして選んだのがコスパ抜群のドイツブランドのCANYON AEROAD。
完成車にはREYNOLDS製カーボンリムホイール(60mmハイト)が標準装備なのも嬉しい。
CANYONはIRONMAN WORLD CHAMPIONSHIPで5連覇中のメーカーでもあります。
ヤン・フロデノ、パトリック・ランゲが乗ってるアレです。
ブレーキはIRON WILLではまだまだ少数派のディスクブレーキ仕様を選択。
※2020年4月現在、自分以外は中谷師匠しかいないはず。
IRONMANに出るならリムブレーキでも不便しないですし、メンテナンスもリムの方が楽かとも思いましたが、
今後ディスクが主流になるであろうことや、単純に制動が良くなることなど総合的に判断。
CANYONはUCIプロチームのモビスターにサプライしていて、同チームモデルの青のカラーリングはIRON WILLのユニフォームにバッチリ似合います!
またドイツの工場以外では通販でしか買えず、東京での試乗会も時折しか行われないため、
AEROADを所有しているチームメイト岩間さんにも相談(大城さんはSPEEDMAX所有!)。
そして昨秋購入し、細かい調整は安心安定信頼の中谷さんにお願いして、乗り始めることになりました。
またIRONMAN対策として、
をセッティング。
ヘルメットもエアロ形状の物が良いなと思い、お手頃かつ人気なOGK Kabuto AERO R1-TRに、サングラスよりも広く視界を取ることができるUVカットのシールドを装備。
シューズも、10年履いたSHIMANO R076から、最新モデル最上位のカーボンソールRC9に買い替え。フィット感とダイレクト感に感動。
諸々かなり金銭的な負担は大きかったですが、一生に一度のチャレンジ、見合う投資になったのではないかなと思います。
これからもメンテナンスしながら、長く使えるものは使っていきたいです!
バイク:Canyon Aeroad SL CF 8.0 DISC
コンポーネント:Shimano ULTEGRA R8000
ホイール:Reynolds AR58/62 DB
ハンドル:Canyon H36
DHバー:Profile Design for H36 Tri-Extensions
タイヤ:Continental Grand Prix 5000 25C
チューブ:Continental Quality Road 18-25C 80mm
サドル:fizik Arione R5
サドルマウント:Tacx Saddle Clamp for Bottle Cage
サドルバッグ:Deuter Bike Bag Race
メーター:Cateye Strada Slim
トップチューブバッグ:Profile Design Aero E-Packヘルメット:OGK kabuto aero r1tr+SHIELD
シューズ:Shimano RC9
クリート:Shimano SM-SH12(BLUE)
ソックス:Asics PRO PAD
アームカバー:Pearl Izumi Cold Black Arm Cover
カーフサポーター:Compresport R2V2