【コラム】トライアスリートと腸活(管理栄養士・田所政毅 監修)

12月前半頃。
ある方から「便秘気味で悩んでいる、、、」という相談とともに、「トライアスリートと腸活」というテーマで記事を書いて欲しいとのご依頼をいただきました。

胃腸とアスリートについて色々調べてみると、どうやらトライアスロンに限らず「色々なスポーツのパフォーマンスに胃腸の調子が関わっている」という意見もあるみたいです。
参考:疾患予防にもアスリートのパフォーマンスアップにも腸が大切!

超持久系スポーツであるトライアスロンは、練習に必要となる栄養の補給、レース前のローディング、レース中の補給というように、胃腸をかなりの頻度で使用するため、胃腸の調子は特に重要になると思います。

今回は胃腸の中でも「アスリートにおける胃腸障害」に注目した記事を書かせていただきました。来シーズンに向けたトレーニングに加えて、腸活にも目を向けていただけたらなーと思います。

1.胃腸障害とその影響

ではそもそも胃腸の調子が悪いと具体的にはどのようにパフォーマンスにどのように影響するのでしょうか?
起こりやすい胃腸障害とその影響について以下に記載しました。

  • 下痢:便意がきになって競技に集中できない・脱水の原因になる等
  • 便秘:不快感(お腹が張るなど)・不要物が体に溜まる・体重増加等
  • 食欲低下:運動に必要な栄養を摂取できなくなる。
  • 胃腸機能低下:水分な栄養の吸収力が低下する等

が挙げられます。

競技時、特にレース本番でこのような症状が出てしまっては、成績にも大きく影響します。
したがって、胃腸障害はしっかりと予防する、症状が出ているなら改善することが重要です。

2.一過性の胃腸障害の改善

病気に罹った場合を除いて、胃腸障害は一過性のものが多いと思います。特にアスリートでは無理な減量による便秘、サプリの摂り過ぎによる下痢など、原因がはっきりした胃腸障害が多いです。本項目ではそのような一過性の胃腸障害の改善についてご紹介します。

①まず自分の胃腸障害が「なにか」「いつからか」を考えてみましょう。

②原因を考えてみましょう。以下にいくつか原因例を記載するので当てはまっているのか見てみましょう。

  • ストレス:生活環境の変化、疲労、緊張
  • 食事習慣の変化:暴飲暴食、極端なダイエット・食事制限
  • サプリや健康食品の摂取
  • 風邪などの体調不良

③原因を取り除いて経過をみましょう。

これだけ?と思うかもしれませんがこれだけです。特に特別なことはありません。
原因がはっきりしているのならばそれを取り除くだけ。改善できるものはすぐに改善しましょう。

3.普段の食事で胃腸障害の予防

普段の食生活にも一手間加えてみましょう。ヨーグルトを始め、胃腸の環境を整えると明言されている食品はたくさん売られています。
ここでは、日常の食事で取り入れることで、胃腸障害(特に下痢や便秘)の予防・改善に効果的に働く食品を紹介します。

  • 不溶性食物繊維(野菜類、大豆、穀類等)
  • 水溶性食物繊維(海藻、果物、ネバネバ系食品)
  • 乳酸菌食品(ブルガリアヨーグルトやヤクルトなどのトクホ食品がおすすめ)

簡単に言うと「サラダとネバネバとヨーグルト食っとけ!」ってことですね。
個人差と重症度によるとは思いますが、冒頭で書いた相談者の方は2週間ほどで便秘が改善傾向になったそうです。特に食物繊維強いですね。

4.その他、試合シーズンまでに今から準備できること。

最後に試合シーズンまでに今のうちから対策できることについてご紹介します。
僕自身あまりレース経験がないのでこの冬で実践してみようと思います。

①レース調整時の食習慣を練習すること

レース前には多くのヒトがグリコーゲンローディングを行うと思います。
グリコーゲンローディングとは、レース3日前の食事から、食事内容のほとんどを糖質にすることで、体内にグリコーゲンを多く溜め込む手法です。
かなり極端な食事変更になるので本番でいきなり実践するのはかなりリスキー。今のうちから実践してみて身体にどんな変化が起きるのかを把握し、改善することが大切です。
自分にあったレース調整時の食事を今のうちから確立して、レースにベストコンディションで挑みましょう。

②レース時の補給食を普段の練習でも試してみる

持久系スポーツではレース中に補給を行うことは言うまでもありませんが、よくあるトラブルが「食欲なくて食えん、飲めん」とか「食べても吐いてしまう」とかです。
そもそもヒトの身体は運動中には胃腸の働きが抑えられるようにできています。なので運動中に食欲が出ないのは自然なことなんですね。

補給食にはジェルやゼリー、液体や顆粒と様々な形状のものがあります。商品毎に含まれる成分やエネルギー量も異なるし、味や好みもあります。普段の練習の中で色々な種類の補給食を試して、自分に合うものを見つけるとよいでしょう。

5.最後に

胃腸障害は原因除去や食事改善で予防・改善できるものも多いですが、どうしても治らない、症状が重すぎるといったときは迷わず医師の治療を受けましょう。
また、食事は普段からバランスよく摂取するというのが基本です。普段の食生活が悪すぎる状況で、乳酸菌や食物繊維を摂取してもおそらく効果は薄いでしょう。

個人的な見解ではありますが、本記事で紹介したような食品は特別に意識して取り入れるというよりも、日常的に当たり前のように食べている、そんな状態が理想かなと思います。
このような「身体にいいよ」と言われる食べ物を選んで取り入れていくと、勝手にバランスのよい食事になっていくのかなと。
ぶっちゃけますと、食事バランス改善が一番効果的かもしれません(笑)

普段の食事バランスも意識した上で胃腸改善を目指しましょう!Let’s腸活!

管理栄養士 田所政毅

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です